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工場の暑さ対策で、こんな経験はないでしょうか。
- 外壁断熱を施工した
- 大型扇風機を増やした
- 換気設備を改善した
- 屋根に遮熱対策をした
対策をした結果、
「以前より少し涼しくなった気がする」
という声は出るものの、
「実際に何℃下がったのか?」
と聞かれると答えられない。
製造現場で改善活動に携わっていると、このような問題にぶつかることがあります。
暑さ対策も設備改善と同じです。
大切なのは、
現状把握 → 対策 → 効果確認
という改善のサイクルを回すこと。
この記事では、工場の暑さ対策を「感覚」ではなく「データ」で評価する方法を紹介します。
- 工場の暑さ対策で難しいのは「効果の確認」
- 「今日は涼しい」だけでは対策の効果とは言えない
- 私自身、「測っておけばよかった」と思った経験があります
- 改善活動と同じく、暑さ対策も「現状把握」から
- ただし、温度計を1個置くだけでは分からない
- 屋外+工場内の複数地点を測ってみる
- 非稼働日と比較してみる
- そこで工場向けのIoT温湿度モニターを作りました
- 最大10地点を同時にモニタリング
- リアルタイムで現在の温度・湿度を確認
- 工場マップ上で「どこが暑いか」を確認
- 過去の温度変化をグラフで確認
- 散布図で屋外温度との関係を見る
- データはCSVでも保存
- 「測る → 対策する → もう一度測る」
- 最初は1台から。必要になったら追加できます
- 工場の暑さ対策を「感覚」から「データ」へ
- IoT温湿度モニターについて
工場の暑さ対策で難しいのは「効果の確認」
工場では、さまざまな暑さ対策が行われています。
断熱材、扇風機、換気設備、遮熱シート、屋根の遮熱塗装など、方法はいくつもあります。
ところが、設備を導入すること自体が目的になってしまうことがあります。
本来確認したいのは、
「対策によって、作業環境がどれだけ変わったのか?」
です。
例えば100万円を使って暑さ対策をしたとします。
対策後に、
「前より涼しくなりました」
「涼しくなった気がする」
だけでは、その100万円にどの程度の効果があったのか判断できません。
さらに次の対策を検討するときにも、
「前回の対策が有効だったから横展開しよう」
という判断が難しくなります。
「今日は涼しい」だけでは対策の効果とは言えない
ここで注意したいのが屋外温度です。
例えば、
対策前の工場内温度:35℃
対策後の工場内温度:32℃
だったとします。
これだけを見ると、
「対策によって3℃下がった」
と思ってしまいます。
しかし、
対策前の屋外温度:34℃
対策後の屋外温度:30℃
だったらどうでしょう。
工場内が涼しくなったのは対策の効果ではなく、
単純にその日の外気温が低かった可能性があります。
だから私は、工場内だけではなく、
屋外温度を基準として同時に測定すること
が重要だと考えています。
私自身、「測っておけばよかった」と思った経験があります
以前、勤務していた工場の屋根にソーラーパネルを設置したことがありました。
設置後、
「以前より工場の中が涼しくなった気がする」
という話が出ました。
屋根の上にソーラーパネルが設置されたことで
直射日光が屋根に当たりにくくなり、
本当に工場内の温度が下がった可能性はあります。
しかし、残念ながら当時は継続的な温度測定をしていませんでした。
そのため、
- 本当にソーラーパネルの影響だったのか
- 実際に何℃変わったのか
- 工場内のどの場所で効果があったのか
- 屋外温度との関係はどうだったのか
を確認することができませんでした。
今になって思います。
「あのときデータを取っておけば、はっきり確認できたのに」
この経験は、工場の暑さ対策を考えるうえで非常に大きなヒントになりました。
改善活動と同じく、暑さ対策も「現状把握」から
製造現場の改善では、いきなり対策するのではなく、まず現状を把握します。
生産性を改善するならサイクルタイムを測る。
不良を改善するなら不良率を調べる。
設備停止を改善するなら停止時間を調べる。
それと同じで、
暑さを改善するなら、まず温度を測る。
非常にシンプルな話です。
ただし、温度計を1個置くだけでは分からない
工場は場所によって環境が大きく違います。
例えば、
- 屋根からの熱の影響を受ける場所
- 炉や乾燥機などの熱源がある場所
- 外壁に近い場所
- 風通しの悪い場所
- シャッター付近
- 空調設備の近く
などです。
工場中央に温度計を1個置いて、
「工場内は32℃です」
と測定しても、実際の作業環境を十分に把握できないことがあります。
そこで重要になるのが、
複数地点の同時測定
です。
屋外+工場内の複数地点を測ってみる
例えばセンサーを4台使用するとします。
センサー①:屋外
センサー②:組立工程
センサー③:加工工程
センサー④:倉庫
これを同じ時間に測定します。
すると、
「外気温が上昇すると加工工程だけ急激に暑くなる」
「午後2時ごろに倉庫の温度が最も高くなる」
「組立工程は屋外温度の影響をあまり受けない」
など、1個の温度計では分からなかった特徴が見えてきます。
非稼働日と比較してみる
稼働日と非稼働を比較するのもおすすめです。
その理由は設備が発する熱。
屋外に対して工場内の温度が高い原因の一つに
設備が発する熱があります。
設備を断熱することで暑さ対策につながるケースもありますね。
加熱炉などでは、それによって
暑さ対策だけでなく、省エネルギー化につながるケースもありますよ。
そこで工場向けのIoT温湿度モニターを作りました
こうした改善前後の比較を簡単にできるようにするため、
「改善工房Y IoT Monitor」
という工場向け温湿度モニターシステムを開発しています。
コンセプトは、
「工場の暑さ対策を、感覚からデータへ」
です。
センサーから温度・湿度を自動取得し、PCでまとめて確認できる仕組みにしています。
最大10地点を同時にモニタリング
センサーは最大10台まで登録できる設計です。
例えば、
屋外 × 1台
工場A × 3台
工場B × 3台
倉庫 × 2台
事務所 × 1台
といった測定もできます。
もちろん、最初から10台導入する必要はありません。
まず1台から測定を始め、必要になったらセンサーを追加する
というスモールスタートを想定しています。
リアルタイムで現在の温度・湿度を確認

PC画面から各センサーの現在の温度・湿度を確認できます。
現場を歩き回って温度計を確認する必要がなく、複数地点の状態を一つの画面から確認できます。
ちなみに画像はテスト段階で自宅にセンサ10台を設置したものです。
1本だけ温度が跳ね上がっていますね。
これは台所に設置したセンサです。
お腹がすいたのでカップラーメンを食べようとお湯を沸かしました。
こんなこともわかっちゃいます(笑)
工場マップ上で「どこが暑いか」を確認
工場レイアウト上にセンサーを配置して表示できます。
単純に、
「センサー1:33.2℃」
と表示するだけではなく、
「工場のどこが33.2℃なのか」
を視覚的に把握できるようにしています。
複数地点を測定する場合には、特に便利な機能です。
過去の温度変化をグラフで確認

温湿度データを蓄積して、過去の変化を確認できます。
これによって、
- 何時ごろから暑くなるのか
- どの時間帯がピークなのか
- 対策前後で変化したのか
- 場所によってどんな違いがあるのか
を確認できます。
散布図で屋外温度との関係を見る

私が特に重要だと考えている機能の一つです。
例えば、
横軸:屋外温度
縦軸:工場内温度
としてデータを散布図にします。
これによって、屋外温度と工場内温度の関係を見ることができます。
画像では赤が改善前、青が改善後ですね。
暑さ対策を実施した前後のデータを比較することで、
「単純に涼しい日だったから工場内温度が下がったのか」
それとも、
「対策によって工場内温度が下がった可能性があるのか」
を考えるための材料になります。
感覚ではなく、データから改善効果を考えるための機能です。
データはCSVでも保存
測定したデータはCSV形式でも保存できるようにしています。
そのためPCソフトで確認するだけではなく、
Excelなどを使用して自社でさらに分析することもできます。
測定データを社内報告や改善活動の資料として活用することも想定しています。
「測る → 対策する → もう一度測る」
私がこのシステムで実現したいのは、単なる温度監視ではありません。
例えば、
STEP 1 現状を測る
屋外と工場内3か所にセンサーを設置。
↓
STEP 2 問題箇所を見つける
「午後になると、この工程だけ屋外より5℃高くなる」
といった特徴を見つけます。
↓
STEP 3 暑さ対策を実施
換気改善、遮熱、スポットクーラーなどの対策を行います。
↓
STEP 4 もう一度測る
対策後も同じ条件で測定します。
↓
STEP 5 効果を確認する
対策前後をデータで比較します。
これなら、
「涼しくなった気がする」
で改善活動を終わらせず、
「実際にどう変わったのか」
まで確認できます。
最初は1台から。必要になったら追加できます
工場IoTというと、大規模な設備投資を想像されるかもしれません。
しかし、このシステムではもっと小さく始められることを重視しています。
まず1か所を測定。
必要になったら屋外にも追加。
さらに別工程にも追加。
というように、測りたい場所が増えたときにセンサーを追加できます。
「まず測ってみる」
ところから始められるIoTシステムを目指しています。
工場の暑さ対策を「感覚」から「データ」へ
工場の暑さ対策で最初に必要なのは、高価な設備を導入することではないと私は考えています。
まず、
「いつ・どこが・どれくらい暑いのか」
を知ること。
そして対策した後に、
「本当に改善したのか」
を確認すること。
これは生産性改善や品質改善と同じです。
現状把握 → 対策 → 効果確認
このサイクルを回せるようにすることが、改善工房Y IoT Monitorを開発している目的です。
IoT温湿度モニターについて
現在、工場向け「改善工房Y IoT Monitor」の販売準備を進めています。
- センサー1台から導入可能
- 最大10台まで追加可能
- 温度・湿度を自動測定
- リアルタイム監視
- 履歴グラフ
- 工場マップ表示
- 散布図による比較・分析
- CSVデータ保存
- PCソフトは買い切り方式
「自社工場ならどこを測ればいい?」
「何台くらい必要?」
「現在実施している暑さ対策の効果を確認したい」
「コスパのいい暑さ対策を手伝って」
といった段階からでもご相談いただけます。
製品の購入だけでなく、測定方法や工場改善についてのご相談もお待ちしています。
※商社・販売店様からのお問い合わせも受け付けています。

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