工場の省エネはチーム戦!監督者がカギを握る意識改革の方法 アラフィフ生産技術の日常

工場の省エネはチーム戦!監督者がカギを握る意識改革の方法

工場の省エネはチーム戦!監督者がカギを握る意識改革の方法 省エネ
工場の省エネはチーム戦!監督者がカギを握る意識改革の方法

工場の省エネルギー化と聞くと、最新の省エネ設備を導入することを思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、実はもっと身近で、もっと手軽に始められることがあります。
それが「従業員の意識改革」です。

今回は、特別な設備投資をせずに、
工場全体のエネルギー使用を減らすための
「意識改革」の進め方について、
具体的な方法を交えてご紹介します。

「全体の数字」では人は動かない

まず最初に知っておきたいのは、
工場全体の電力量など、
大きな単位の数字を見せても、
従業員の意識は変わらない
ということです。

なぜなら、それは「自分ごと」にならないからです。

たとえば、
「今月の工場全体の電気使用量は○○kWhでした」
と言われても、
「へぇ、そうなんだ」
と思うだけで終わってしまいます。

まるで、大人数の会議でただ座っているだけのような感覚です。

部署ごとの「見える化」がカギ

では、どうすれば「自分ごと」として
捉えてもらえるのでしょうか?

それは、
部署ごとにエネルギー使用量を管理し、
見える化することです。

たとえば、

  • 各部署の電力量
  • エア(圧縮空気)の使用量
  • 廃棄物の量

これらを毎月、部署ごとに数値で出してみましょう。

さらに、生産台数あたり生産金額あたりで割った
「効率の指標」にすると、
生産量の増減に左右されず、
より正確にエネルギーの使い方を評価できます。

省エネは「特別なこと」じゃない

「省エネルギー」と聞くと、何か特別な設備や技術が必要だと思いがちです。
でも、実は今すぐにでも始められることがたくさんあります。

たとえば、こんなことから始めてみてはいかがでしょうか?

エア漏れの早期発見

工場では、圧縮空気(エア)を使う設備が多くあります。
このエアが漏れていると、
無駄なエネルギーが常に消費されている状態になります。

耳を澄ませば「シューッ」という音が聞こえることも。
定期的に点検し、小さな漏れも見逃さないことが大切です。

設備の稼働時間を見直す

機械が動いていないのに、電源が入ったままになっていませんか?
たとえば、昼休みや終業後に機械が動いていないのに、電源が入りっぱなし。

これも大きなエネルギーのムダです。

「使わないときは止める」この基本を徹底するだけで、
かなりの省エネになります。

補助材料のムダをなくす

製品を作るときに使う「補助材料」。
たとえば、梱包材や洗浄液、潤滑油など。

これらが必要以上に使われていたり、
無駄に廃棄されていたりすることはありませんか?

使い方を見直すだけで、廃棄物の削減にもつながります。

離席時はPCのモニターをオフに

デスクワークが多い部署では、パソコンの使い方にも注目しましょう。
ちょっと席を離れるとき、モニターをつけっぱなしにしていませんか?
モニターの電源を切る、スリープモードにする。

たったこれだけでも、積み重なれば大きな省エネ効果があります。

「部署単位」での管理が意識を変える

こうした取り組みを効果的に進めるには、
部署ごとに管理し、監督者が中心となって進めることが重要です。

部署単位であれば、自分たちの行動が数字に反映されるため、
「自分たちの努力が見える」ようになります。
これが、意識改革の第一歩です。

「会社全体」では他人事になりやすい

逆に、会社全体で一括して管理してしまうと、
「自分の部署がどれだけ貢献しているか」
が見えなくなります。

すると、「どうせ他の部署がやってくれるだろう」と思ってしまいがちです。

これは、大人数の会議で発言しない人が多くなるのと同じ構造です。

目標は「数字」ではなく「行動」

省エネ活動を進めるとき、
つい「○○%削減」といった数字を目標にしがちです。

もちろん、数値目標は大切です。

でも、それ以上に大切なのは、
日々の行動を変えることです。

  • エア漏れを見つけたらすぐに報告する
  • 使わない機械は止める
  • 補助材料の使い方を見直す
  • モニターの電源をこまめに切る

こうした小さな行動の積み重ねが、省エネルギーにつながります。

成果を「見える化」して共有しよう

取り組みの成果は、定期的に見える形で共有しましょう。

たとえば、

  • 部署ごとの電力量のグラフ
  • 前月比の改善率
  • 廃棄物の削減量

こうした情報を掲示板や社内メールで共有することで、
「やれば変わる」という実感が生まれます。

まとめ:意識が変われば、工場が変わる

省エネルギーは、決して難しいことではありません。
特別な設備がなくても、意識と行動を変えるだけで、できることはたくさんあります。

そして、その第一歩は、
「自分たちの部署がどれだけエネルギーを使っているか」を知ることです。

数字を見える化し、行動を変え、成果を共有する。

このサイクルを回していくことで、
工場全体の省エネルギー化が進みます。

そして何より、
従業員一人ひとりが「自分ごと」として取り組むことが、
最大の省エネ効果を生み出すのです。

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